旅のフォトギャラリー      
       
クロチャンとの日々

飯守泰次郎です。ホームページをご覧の皆様にお知らせいたします。

じつは、皆様に大変可愛がっていただいていたクロチャンが、4月12日に天国に行きました。

腎不全でしたが、かなり弱ってきてからの数日間も自分でトイレに行き、本人(本猫)は辛かったはずですが、声も出さずに前を見つめ、じっと耐えているようでした。
最後も私の腕に抱かれて、ただただ静かに、安らかに、息を引き取りました。本当に、最期まで立派でした。

私は以前にも多くの猫を飼った経験があり、最期はなかなか大変なことになるのが普通なのですが、この子ほど静かで立派な最期は初めてのことです。

 

 



写真上:コンサート「小品で巡る音楽の旅」(2010年4月23日)のチラシに使ったファミリー・フォト

 

2月から、私はずっとスケジュールがびっしりと入っていたのですが、クロチャンが息を引き取ったのは、本当にたまたま私が東京に戻っていたわずかな2日間のことでした。私は仕事に出る前だったので奇跡的に看取ることができ、またその晩も、きれいにしてもらって家に帰ってきたクロチャンを居間に寝かせて一夜を過ごすことができました。横たわるクロチャンは、いつもと同じように眠っているようにも感じられました。そして翌日は家族で見送ることができました。

クロチャンは老猫だったので、自分でもある程度時期が分かっていて、私の過密なスケジュールの中で自分で時期を選んで決めたのではないかとさえ思えます。とにかく立派な様子で、クロチャンの愛と精神力には、こちらが学ばされました。

4月23日のコンサートのチラシ用に写真を撮ったとき、クロチャンを抱いている写真とそうでない写真と2種類用意したのですが、クロチャンのいる方を使って良かったと思います。あのチラシのクロチャンは本当に立派で、あれでお役目を果たした、と自分で思ったのかもしれません。

 

クロチャンとは、家に連れてくる前にかれこれ5年くらい、散歩に行くと会うという感じで付き合い、見る影もなく弱っている姿を見てやむにやまれず保護しました。一緒に暮らしたこの2年足らずの間に、ものすごく色々なことがあり、思い返せば信じられない偶然の出会いだったと思います。人間以上の何かを教えてくれる存在だったクロチャンに、心からの感謝を捧げます。
いままでクロチャンを応援して頂いた皆様、ありがとうございました。


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