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『ローエングリン』初日の楽屋で、タイトルロールのクラウス・フロリアン・フォークト氏と |
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飯守泰次郎です。 新国立劇場の『ローエングリン』が5/23に開幕し、全5公演のうち2公演を終えたところです。 今回のキャストは、大変素晴らしい方が勢揃いしています。 タイトルロールのクラウス・フロリアン・フォークト氏は言うまでもなく、まさに世界最高の『ローエングリン』たる歌唱をされています。それでいて、全くそのようなことを感じさせず、とても気楽に話を交わせる、ごく自然で飾らない素晴らしいお人柄です。 公演は残り3回で、もしかしたらまだ切符も少しあるかもしれません。お客様の中には「5回全部聴きに来ます!」とおっしゃる方もいて、嬉しい驚きです。 それでは、新国立劇場のピットで皆様をお待ちしております。 |
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飯守泰次郎 |
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新響は、アマチュア・オーケストラの中でも特別に長い素晴らしい歴史を持つオーケストラです。私は、1993年以来、新響と定期的に長くお付き合いしており、今回で26回目の共演(新響の主催演奏会では24回目)の共演になります。 創立40周年(1996年)の『ワルキューレ』第1幕(演奏会形式)、創立50周年(2006年)の『トリスタンとイゾルデ』(同)など、重要な節目の演奏会は、やはり特に記憶に残っています。 創立60周年を迎える今回は、新響の活動のひとつの柱である邦人作品から別宮貞雄「二つの祈り」、そしてマーラーの交響曲第2番「復活」という組み合わせです。このプログラムを選んだということは、今後もさらに発展していきたい、という新響の強い決意の表れであると思います。 「復活」のソリストには、安井陽子さんと池田香織さんという、私が特に信頼するお二人をお迎えでき、とても嬉しく思います。 栗山文昭氏が指導する栗友会合唱団は大変優秀で、「復活」で要求される高い水準と深い内容を見事に表現できる合唱団です。 「復活」は、マーラーの中でも最大級の作品です。ソリスト、巨大編成のオーケストラ、大人数の合唱団が、総力を結集しなければなりません。同じ大曲でもワーグナーであれば、楽譜をすべて忠実に指定どおり演奏すれば、作曲家の意図した表現が実現できるように書かれています。しかしマーラーの作品は極めて繊細であり、楽譜の背後にある心理学的な内容を掴んで表現しなければマーラーらしくならないのです。 60周年にふさわしい演奏ができるよう、私も新響の皆さんと力を合わせたいと思います。 |
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飯守泰次郎 |
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飯守泰次郎です。 新国立劇場の今シーズンの新制作『ウェルテル』が4/3に初日を迎えて上演中です。
私は、新国立劇場の毎シーズンの演目を考える際、国あるいは民族のバランスを大切にしています。イタリア・オペラとドイツ・オペラが多くなるのは当然ですが、フランスやロシア、スラブなどの作品の中で、上演機会の少ない優れた作品もご覧いただきたいのです。 |
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飯守泰次郎 |
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