メッセージ:2019年1月〜  

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関西フィルハーモニー管弦楽団第299回定期演奏会
〜ブルックナー交響曲全曲ツィクルス第9回(2019/3/31)に向けて

−飯守泰次郎−

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ブルックナーのオーケストラ編成は巨大
ブルックナーのオーケストラ編成は巨大
飯守泰次郎です。 関西フィルとのブルックナー全交響曲ツィクルスの第9回(3/31)に向けて、連日リハーサル中です。

このツィクルスは、私が関西フィルの桂冠名誉指揮者に就任した2011年から始まり、1年に1曲ずつ9年間、時間をかけて熟成させながら積み重ねてきました。現代は、あらゆる物事がますます高速で処理される時代になっています。しかし、本当に価値あるものを作り上げるには本来、時間がかかるものです。

交響曲第9番の第1楽章冒頭は、まさに葬送の音楽です。そして、他の交響曲にはないデモーニッシュな響きを経て、第3楽章の終結部では天国に昇るような安らぎに至ります。聖書の「ヨハネの黙示録」を思わせる、劇的で終末的な、特別な音楽です。

ブルックナーは、この交響曲の第3楽章のアダージョを書き終えて亡くなり、永遠に未完のままとなりましたが、私はこの曲がアダージョで終わるのは必然的だと思うようになりました。
関西フィルとのリハーサル
関西フィルとのリハーサル

コンサートの前半には、ヴェロニカ・エーベルレさんをお迎えして、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」を演奏いたします。ブルックナーの偉大な交響曲と組み合わせるプログラムとして、やはりモーツァルトは最もふさわしい作曲家だと思います。

3/31のこのコンサートは、すでにだいぶ前から全席完売となり、私と関西フィルの長い道のりを共に歩んでくださるお客様が回を追うごとに増えてきたことを実感し、大きな励みとなっております。
今回とりあげる交響曲第9番はブルックナーが書いた最後の交響曲なので、私たちのこのツィクルスもこれで完結すると思われる方もあるようですが、来年以降も引き続き、ぜひ第0番、さらに第00番も演奏したいと考えています。
皆様のお越しを、ザ・シンフォニーホールでお待ちしております。

終演後に関西フィル コンサートマスターの岩谷祐之さんと
終演後に  コンサートマスターの岩谷祐之さんと

 

飯守泰次郎

 

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仙台フィルの歓送迎会

−飯守泰次郎−

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仙台フィル指揮者の角田鋼亮さんと
仙台フィル指揮者の角田鋼亮さんと

飯守泰次郎です。先日、仙台市内で行われた仙台フィルハーモニー管弦楽団の歓送迎会にお招きいただきました。

今回は歓送迎会ということで、今年度(去年の4月から)揃って就任した常任指揮者の私、レジデントコンダクダーの高関健さん、指揮者の角田鋼亮さんの三人も新入りとして歓迎していただきました。(高関健さんは今回ご欠席)

角田鋼亮さんは10年ほど前、私が指揮するワーグナーの楽劇の現場で副指揮者として大活躍して演奏を支えてくださいました。こうして仙台フィルで再会し同じオーケストラと仕事ができることがとても嬉しく、また頼もしく思っています。

仙台フィルの草創期から約40年ご活躍されてきたオーボエの鈴木繁さん、チェロの石井忠彦さん、トランペットの持田眞さんがこの3月で退団されるとのことで、団員、事務局の方々総出演、しかもそれぞれご自身の楽器と違う楽器を弾いて、歌って踊って仮装して、という大変な盛り上がりで、思い出話や笑い話が楽しく編集された動画が映写され、事務局も含めた団内の団結力と仲の良さを実感するひとときでした。
仙台フィルの皆さんの持つこのような「表現する喜び」は大変素晴らしいです。こうした日常での表現は、演奏家としての舞台に直結します。私も指揮者として様々なオーケストラとお付き合いしてまいりましたが、ここまで楽しい手作りの出し物が溢れた会は初めてで、大変感激しました。

仙台フィルは、いつも舞台裏も活気が溢れていて団内の結束が固い特別なオーケストラです。今回の歓送迎会にはまさに仙台フィルの素晴らしさが現れていました。これからも、仙台フィルとの共演がますます楽しみです。私が次に指揮する仙台フィルの演奏会は5/17(金)、18(土)の第328回定期で、プログラムは「田園」「運命」です(日立システムズホール仙台)。 仙台〜東京間は新幹線で1時間半しかかかりませんので、仙台近郊以外の方々もぜひ聴きにいらしていただきたいと思います。 まもなく4月3日には、昨年11月定期のライヴCD「新世界」も発売されます。これからも仙台フィルを、どうぞよろしくお願いいたします。

 

飯守泰次郎

 
 

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仙台フィルハーモニー管弦楽団
第325回定期演奏会(2019/2/8,9)によせて

−飯守泰次郎−

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シューベルト「ザ・グレート」
シューベルト「ザ・グレート」(写真提供:仙台フィルハーモニー管弦楽団)
 


飯守泰次郎です。2月8日と9日は、仙台フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会です。

ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番 独奏:堤剛さん
ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番
独奏:堤剛さん(写真提供:仙台フィルハーモニー管弦楽団)
今回のプログラムは、前半がショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番変ホ長調で、堤剛さんをお迎えします。 後半はシューベルトの第8番ハ長調「ザ・グレート」(前には第9番とされていた頃もありました)です。

堤剛さんとは桐朋学園時代からなので、もう気付けば50年以上のお付き合いになります。チェリストとしてまさに重鎮そのものであり、精力的に活躍を続ける彼と、ショスタコーヴィチの素晴らしい協奏曲で共演できることを嬉しく思います。

昨春、仙台フィルの常任指揮者に就任して以来、ベートーヴェンを柱として名曲に改めて取り組んでおります。シューベルトの「ザ・グレート」については、もはや申し上げることもない、交響曲の歴史の中でも最も偉大な作品のひとつです。

今回のコンサートでは、仙台フィルの定期演奏会場である日立システムズホールという、美しい響きをもつ中規模のホールでこの曲を演奏するのに適した配置を考え抜いた結果、コントラバスをオーケストラの奥に横一列に配して演奏いたします。リハーサルをしていて、やはりこの配置はこのホールの響きととても相性が良いので、ぜひ皆様、聴きにいらしてください!

皆様のお越しを、日立システムズホールで心よりお待ちしております。

堤夫妻と
            
            終演後、堤ご夫妻と


 

飯守泰次郎

 

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新交響楽団第243回演奏会『トリスタンとイゾルデ』によせて

−飯守泰次郎−

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終演後、ソリストの皆さんと
終演後、ソリストの皆さんと
 

飯守泰次郎です。 1/20は新交響楽団の演奏会でワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』を抜粋・演奏会形式で演奏いたします。

新響 とは以前、『ワルキューレ』第1幕全曲や『ニーベルングの指環』ハイライトに取り組み、2006年には『トリスタンとイゾルデ』の第1、2、3幕から聴きどころを抜粋して演奏しました(いずれも演奏会形式)。
今回は2006年とは異なる抜粋で、第1幕の前奏曲、第2幕全曲、第3幕第3場を演奏します。 特に第2幕は、しばしばカットされる「光の対話」とよばれる部分も含めてノーカットで全曲をお聴きいただきます。

池田香織さんと二塚直紀さんと
池田香織さん(イゾルデ)と二塚直紀さん(トリスタン)と
イゾルデは池田香織さん、トリスタンは二塚直紀さん、マルケ王は佐藤泰弘さん、ブランゲーネに金子美香さん、クルヴェナールに友清崇さん、メロート今尾滋さん、といった、国内のワーグナー上演の中心的存在である素晴らしい歌い手の皆さんと共演できることも楽しみです。
歌手の皆さんと10月から歌稽古を重ね、新響とも11月からリハーサルを積み重ねてきました。

ワーグナーの楽劇では、オーケストラが主体となって登場人物の心理や物語の背景などを表現する部分も多くあります。 しかも『トリスタンとイゾルデ』は、男女の愛そのものを扱う非常に内面的な作品です。愛の局面をさまざまに象徴する示導動機(ライトモティーフ)を、オーケストラの楽員全員が理解し、意思をもって演奏して初めて、物語の状況や登場人物の心情がお客様に伝わるのです。
私も新響も、まさに総力をもって演奏するコンサートになります。皆様のお越しを東京芸術劇場でお待ちしております。

 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第321回定期演奏会
〜ブラームス交響曲全曲演奏シリーズII(2019/1/11)〜によせて

−飯守泰次郎−

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ティアラこうとうでのリハーサル
ティアラこうとうでのリハーサル

飯守泰次郎です。新年おめでとうございます。皆様どのようにお正月をお過ごしになられたでしょうか。今年も、皆様とコンサートホール等でお目にかかれることを楽しみにしております。

2019年最初のコンサートは、1/11の東京シティ・フィルの定期演奏会です。 昨年1月と今回の2回を「ブラームス交響曲全曲演奏シリーズ」として、ブラームスの交響曲に集中して取り組み、第2回の今回は第3番ヘ長調と第1番ハ短調の2曲を演奏いたします。

プログラムの前半に演奏する交響曲第3番は、ブラームスの中でも特別な魅力のある作品で、古典的な様式を重視した交響曲としての構築性と、室内楽のような繊細さの両面をあわせ持っています。4つの交響曲の中で最も転調が自由で、フランス音楽の印象派を思わせるような響きも特徴的です。

ブラームスが、最初の交響曲であるこの第1番を完成したのは実に43歳のことでした。ベートーヴェンの後継者としての自覚と重圧に苦悩し、20年もの歳月を要したのです。ゲルマン的な強い表現と、聴く者を限りなく優しいロマン的な世界へ連れていくような表現との極端なコントラストは、まさにドイツの交響曲の伝統をベートーヴェンから見事に継承しています。 しかし同時に、特に第2、3楽章の、さまざまな楽器が常に関わり合って次々と音色が変わる絶妙な楽器法は、まさにブラームス独自の天才的な部分です。

私と東京シティ・フィルは、2001年の「ハイドン・ブラームス・チクルス」を始めとしてブラームスの全交響曲、および「ドイツ・レクイエム」などの主要作品を長い時間をかけて共演を重ねてきました。そして今回のシリーズに、改めて非常に新鮮な気持ちで臨んでいます。 コンサートマスターの戸澤哲夫さんをはじめとする楽員の皆さんも、新鮮な好奇心と高い集中力をもって私の音楽を一緒に追求してくれていますので、明日のオペラシティ、どうぞご期待ください。

 

飯守泰次郎

 
 
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