メッセージ:2019年7月〜9月  

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第23回京都の秋 音楽祭 開会記念コンサート
(2019/9/15)に向けて
−飯守泰次郎−

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森麻季さんと
森麻季さんと(終演後に)

飯守泰次郎です。9/15は、「第23回 京都の秋 音楽祭」の幕開けとなる「開会記念コンサート」を指揮いたします。

前半は、ソプラノの森麻季さんをお迎えしてオペラ・アリアの名曲、後半はワーグナーの『ニーベルングの指環』から管弦楽による名場面集、という華やかなプログラムです。

森麻季さんは、これまでも何度か共演しており、いうまでもなく日本を代表する超人気ソプラノでいらっしゃいます。今回も森さんのレパートリーから、モーツァルト、ビゼー、プッチーニの名アリアを歌っていただけるので、とても楽しみです。
後半のワーグナーでは、京都市交響楽団の若々しくパワフルな表現と豪華なサウンドを存分に味わっていただきたいと思います。

このコンサートは、発売とほぼ同時に全席完売とのことで、満員のお客様にお聴きいただけることは演奏家として最高の喜びです。皆様のお越しを、京都コンサートホールでお待ちしております。

 

飯守泰次郎

(この公演は全席完売しております)


 

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「真夏のレクイエムこうとう2019」
ヴェルディ『レクイエム』(8/18)によせて
−飯守泰次郎−

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終演後、ソリストの皆様と
終演後、ソリストの皆様と
 

飯守泰次郎です。ティアラこうとうでは2010年から「真夏の第九」 として、公募の合唱団によって毎夏、第九が演奏されてきました。 2017年からは「真夏のレクイエム」と題し、同様に公募の合唱団でモーツァルト「レクイエム」(2017)、ブラームス「ドイツ・レク イエム」(2018)、そして今年はヴェルディの「レクイエム」に挑戦します。

この「ティアラこうとう真夏のレクイエム合唱団」は、毎年特に発声に重点をおいて活動しており、今回も昨年の秋から丁寧に練習を 積み重ねてきました。先日からソリストの横山恵子さん、金子美香さん、望月哲也さん、大沼徹さんも加わり、東京シティ・フィルとともに、猛暑に負けず集中したリハーサルを連日続けております。
ティアラこうとうでのリハーサル
ティアラこうとうでのリハーサル
ヴェルディの「レクイエム」では、この作品の代名詞のように知られている「ディエス・イレ」(怒りの日)の音楽が、全曲の中で一度ならず何度も再現されるので、これがすべてのように思われてしまいがちですが、決してそうではありません。全曲にわたって内容の豊かな素晴らしい名曲です。

もちろんヴェルディ自身がこの「ディエス・イレ」の音楽にかなり の重心を置いていることは、明らかです。神が天から降りてきて人々が裁かれる“怒りの日”は、キリスト 教の信仰におけるひとつの中心であり、厳格なクリスチャンだったヴェルディの信仰の強さが、大太鼓の打撃が繰り返される強烈な表現となっているのです。まるで聴衆に対して「罪の意識を持て」と訴えるかのようなヴェルディの心情が、ひしひしと伝わってくるように思われてなりません。

ヴェルディはワーグナーと同じ1813年生まれで、イタリアとドイツのオペラの巨匠としてそれぞれ最高の頂点を築きました。 ヴェルディの音楽にはワーグナーとはまた異なる難しさがあり、それは非常な純粋さが求められる、ということです。
合唱の発声の美しさ、ティアラこうとうの美しい響きと空間を活かすことを追求してきた、この「真夏の」シリーズにふさわしい演奏をお聴きかせしたいと思います。皆様のお越しを心からお待ちしております。

 

飯守泰次郎

 

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サロン・ド・ティアラ2019 ”ヴェルディ「レクイエム」の世界”(7/27)
〜「真夏のレクイエムこうとう2019」(8/18)に向けて〜
−飯守泰次郎−

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多くのお客様がお越しくださいました
多くのお客様がお越しくださいました

飯守泰次郎です。7/27は、江東区文化コミュニティ財団とティアラこうとう主催の講座「サロン・ド・ティアラ〜舞台芸術をもっと楽しむつどい」というシリーズに登壇し、”ヴェルディ「レクイエム」の世界”と題してレクチャーを行いました。

来月8/18の「真夏のレクイエムこうとう2019〜ヴェルディ『レクイエム』」公演に向けたレクチャーということで、まず東京シティ・フィル楽団長の志田明子さんが作品の構成や成立の背景などを解説してくださいました。
私は、この作品の最大の特徴として、オペラの歴史の頂点ともいえるオペラ作曲家ヴェルディが書いた「レクイエム」である、ということをお話ししました。 レクイエムというと、もう少ししめやかな曲が多い中で、ヴェルディの「レクイエム」はドラマティックでオペラ的で、強烈な表現が多く、オーケストレーションも大変派手なのです。

聴きどころを弾き語りでレクチャー
聴きどころを弾き語りでレクチャー

そして、駆け足ではありますが主要な聴きどころを実際に私が弾き語りしながら、ご説明しました。
台風に伴う大雨の予報にもかかわらずいらしてくださった多くのお客様が、非常に集中して耳を傾けてくださいました。
講義の最後には活発にご質問もいただき、この作品について皆様とご一緒に考えを深めることができました。

「真夏のレクイエム合唱団」とのリハーサルもすでに始めており、8/18の公演がますます楽しみです。8月半ばの暑い時期ではございますが、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 

飯守泰次郎

 

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関西フィルハーモニー管弦楽団第303回定期演奏会(2019/7/12)
メンデルスゾーン オラトリオ「エリア」によせて

−飯守泰次郎−

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終演後、ソリストの皆様と
終演後、ソリストの皆様と
 


飯守泰次郎です。7/12は関西フィルの定期演奏会で、メンデルスゾーンのオラトリオ「エリア」(エリアス)を指揮いたします。

メンデルスゾーンは非常に愛されている作曲家で、交響曲第3番「スコットランド」、第4番「イタリア」、ヴァイオリン協奏曲、「夏の夜の夢」等の作品はとてもよく演奏されます。こうした名曲以上に彼の作品で最も貴重なのは、宗教音楽の分野の作品である、と私は常々考えています。
特にオラトリオ「聖パウロ」、そしてその10年後に作曲された「エリア」の二つの大作こそ、彼の最高の作品だと思います。

「エリア」は旧約聖書を題材としたオラトリオで、紀元前9世紀に現われた預言者エリアスが主役です。メンデルスゾーンの、ユダヤ人としての血と、キリスト教的な深い信仰と、二つの情熱がほとばしる素晴らしい音楽で、初演当時から大成功を収めました。

当時の政治権力にそそのかされていたイスラエルの民衆を救おうと命懸けで戦う勇敢なエリアス、その一方、軽率な民衆に歓迎されては裏切られて孤独に苦しみ、神に助けを乞う人間的で弱いエリアス、という両面が見事に表現されています。
干ばつに苦しむ民衆を救うために異教の神と対決するエリアスの勇気と祈りの力、ついに雨が降るシーン、あるいは天から火が降ってくるシーンの描写など、メンデルスゾーンの見事なオーケストレーションと音楽に身を任せて堪能していただきたいと思います。

オペラをもしのぐほどの長時間の劇的な歌唱が求められる難役、エリアスを歌うバリトンの与那城 敬さんをはじめ、ソプラノの石橋栄実さん、アルトの福原寿美枝さん、テノールの畑儀文さんという素晴らしいソリストをお迎えしております。関西フィルハーモニー合唱団と、関西フィルも、2015年に「聖パウロ」を演奏した経験をさらに発展させて取り組んでくれています。
この圧倒的な感銘をもたらす作品に皆で身を投じて演奏いたします。 ザ・シンフォニーホールへ皆様のお越しをお待ちしております。

 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
第68回ティアラ定期演奏会(2019/7/6)に向けて

−飯守泰次郎−

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藤田真央さんと「皇帝」のリハーサル
藤田真央さんと「皇帝」のリハーサル
飯守泰次郎です。7/6は東京シティ・フィルの第68回ティアラこうとう定期演奏会で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」と、交響曲第3番「英雄」、というプログラムを指揮いたします。

ソリストには、まさに先週、チャイコフスキー国際コンクール第2位に入賞して帰国されたばかりの若きスター、藤田真央さんをお迎えします。
フレッシュな藤田さんのピアノと、約20年にわたり私とベートーヴェンを共に演奏してきた東京シティ・フィルとの、最良の意味での音楽的な「ぶつかり合い」を、ぜひお楽しみいただければと思います。

シティ・フィルと「英雄」のリハーサル
シティ・フィルと「英雄」のリハーサル

「英雄」は、冒頭の2つの和音でもって、それまでのハイドン、モーツァルトの時代から脱却して全く新しい音楽の時代を切り拓いた作品です。この和音を聴いた初演当時の人々にとっては、おそらくあり得ないほどの衝撃だったに違いありません。この革新的な交響曲の内容を新鮮にお伝えできるよう、リハーサルを重ねております。
東京シティ・フィルは、コンサートマスターの戸澤哲夫さんを筆頭に、献身的な情熱と使命感をもって私の音楽を共に実現してくれるオーケストラです。特に「英雄」は、シティ・フィルと演奏を積み重ねてきた数多くのレパートリーの中でも、中核となる作品のひとつです。

終演後に藤田真央さんと
終演後に藤田真央さんと
慣れ親しんだ美しくなつかしいティアラこうとうの響きの中で、不動の名曲プログラムをお聴かせできることを幸せに思います。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 

飯守泰次郎

(※お知らせ:この公演は全席完売しております)

 
 
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