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コロナ禍で世界が激動する現在、『ニーベルングの指環』の内容はこれまで以上に切実に私たちに訴えかけてきます。 人類の先行きが見えない今こそまさに、ぜひ一人でも多くの方に『指環』の世界を体験していただきたいのです。 |
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飯守泰次郎 |
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![]() 特殊楽器の配置なども細かく打ち合わせ |
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以来約十数年ぶりに今回、私の傘寿を記念する特別演奏会ということで、世界最高のワーグナー歌手陣を招いて『指環』のハイライトを演奏することになりました。 |
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飯守泰次郎 |
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![]() 仙台銀行ホール イズミティ21・大ホールでベートーヴェン交響曲第1番のゲネプロ中 |
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飯守泰次郎です。仙台フィルの定期演奏会(2/13)のため、仙台に滞在しております。 今回のコンサートではまず、没後25年を迎える武満徹さんの代表作「弦楽のためのレクイエム」を演奏致します。 武満さんの作品がいまも広く愛され、世界各国で演奏され続けているのは、最新の手法や自分の個性を前面に打ち出す現代音楽ではなく、 ひたすら彼自身の内面を通して自然・宇宙というようなものを発信するかのように自然に書かれた音楽だからではないか、と私は感じます。 「弦楽のためのレクイエム」も、折に触れて演奏してきた大好きな作品です。 2曲目は、仙台フィルの常任指揮者就任以来、継続して柱として取り組んでいるベートーヴェンの交響曲で、今回は第1番です。 ハイドン、モーツァルトが確立した古典派の交響曲の伝統の枠組みの中で、すでにまぎれもないベートーヴェンらしさが表れている野心作です。 コンサートの後半は、仙台フィルとの新たな「チャイコフスキー後期交響曲シリーズ」の初回として第6番「悲愴」を演奏します。 いうまでもなくチャイコフスキーは、ロシアの交響曲を確立した作曲家であり、その音楽の内容はロシアの厳しい自然と悲劇的な民族の歴史と深く結びついているのです。 日立システムズホール仙台が改修工事中とのことで、今回の定期演奏会は仙台銀行ホール イズミティ21・大ホールで土曜日マチネ1回のみのコンサートとなります。 コロナ禍の中で演奏会にお越しくださる皆様の安全をお祈りしながら、ホールでお目にかかれることを楽しみにしております。 |
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飯守泰次郎 |
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飯守泰次郎です。3月の新国立劇場『ワルキューレ』を降板することになり、皆様にご心配をお掛けしております。 昨年12月に急性胆嚢炎の手術を受け、退院後はリハビリテーションに努め、おかげさまで1月に予定されていた4公演を無事に終えることができました。 しかし、公演時間5時間半を要するワーグナー楽劇全曲となると、要求される体力はフルマラソンにも匹敵する苛酷さとなります。 さらに今回の『ワルキューレ』は5回公演という規模の大きさであり、ドクターとも相談を重ねた結果、大変残念ながら、手術後の私の現在の体力を考慮し降板させていただくこととなりました。 公演を楽しみにしてくださっている皆様のご期待に応えることができず大変申し訳ありませんが、またコンサートでお会いする日を心より楽しみにしております。 |
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飯守泰次郎 |
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![]() ショパンのピアノ協奏曲終演後に亀井聖矢さんと |
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プログラムは、まずモーツァルトの「劇場支配人」序曲、次にショパンのピアノ協奏曲第1番でソリストに亀井聖矢さんをお迎えし、コンサート後半はチャイコフスキーの交響曲第5番です。 「劇場支配人」序曲は、曲名だけだとあまり知られていない印象があるかもしれませんが、実際にお聴きになると意外と耳になじみのある曲ではないかと思います。モーツァルトのハ長調らしい生き生きとした、コンサートの幕あけにぴったりの小品です。 ショパンのピアノ協奏曲第1番は、押しも押されぬ最高のピアノ協奏曲です。 ソリストの亀井聖矢さんが、今年20歳という若さでこの難曲をここまで自由自在に弾きこなしていらっしゃるのは、とても素晴らしいことです。 この作品は、まさにショパンが20歳の時に作曲されて作曲者自身の独奏で初演されました。同じ年ごろの亀井さんのフレッシュな演奏に私もおおいに刺激を受けており、コンサートがとても楽しみです。 チャイコフスキーの交響曲第5番は、冒頭に提示されるホ短調の「運命の動機」が、第2楽章にも、第3楽章の優雅なワルツにも現れ、第4楽章ではホ長調に転じて最後は熱狂的に閉じられます。 私は、約15年間にわたって東京シティ・フィルの常任指揮者を務めた最後のシーズン(2011〜12)に、チャイコフスキーの交響曲全曲チクルスを行い、ライヴCDが交響曲全集として発売されるなど大変ご好評いただきました。 気づけばもう10年になりますが、いわゆる華やかで聴きばえのする名曲として演奏するのではなく、ロシアの悲劇的な歴史と北国の厳しい自然環境から生み出されたチャイコフスキーの音楽のロシア的な本質に肉薄したい、という思いをさらに追求し、連日のリハーサルを重ねてまいりました。 コンサートマスターの戸澤哲夫さんを中心に、私の音楽を全身で体現してくださる東京シティ・フィルとのチャイコフスキーに、どうぞご期待ください。 |
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飯守泰次郎 |
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![]() 1/23 コンサート終演直後に 池田香織さん、ミヒャエル・クプファー=ラデツキーさんと |
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![]() クプファー=ラデツキーさんとの歌合わせ |
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飯守泰次郎です。第58回大阪国際フェスティバル2020・関西フィルハーモニー管弦楽団創立50周年記念「ワーグナー特別演奏会」が、 いよいよ今週末1/23土曜日に迫ってまいりました。 会場はザ・シンフォニーホールです。
この演奏会は、昨年の5月に予定されていた『ニーベルングの指環』ハイライト(演奏会形式)の代替公演です。 企画当初は想像もしなかった多くの困難を一つ一つ乗り越えてきました。 私が桂冠名誉指揮者を務める関西フィルと20年以上一緒に共演して培ってきた音楽、 特にドイツ・ロマン派のオペラの演奏会式上演で積み重ねてきた成果を、ワーグナーに集中したプログラムでお楽しみいただく、 という核心を貫いて実現にこぎつけたコンサートです。 プログラム前半は、『タンホイザー』から序曲、“歌の殿堂のアリア”、“夕星の歌”、そして『トリスタンとイゾルデ』から前奏曲と“愛の死”、の4曲です。 後半は「ニーベルングの指環」から4つの名場面を選び抜き、『ワルキューレ』から“ワルキューレの騎行”と“ヴォータンの別れと魔の炎の音楽”、 『神々の黄昏』から“ジークフリートの葬送行進曲”と“ブリュンヒルデの自己犠牲”をお送りします。
“夕星の歌”と“ヴォータンの別れと魔の炎の音楽”を歌ってくださる ミヒャエル・クプファー=ラデツキーさんは、このコンサートに何としても出演する、 という強い意志のもと、予定されたスケジュールを前倒して所定の隔離期間を受け入れて来日してくださっています。 こちらに力強いメッセージを寄せてくださっていますので、ぜひご覧ください。 “歌の殿堂のアリア”、イゾルデの“愛の死”、“ブリュンヒルデの自己犠牲”を歌ってくださる池田香織さんは、 日本のワーグナー上演を支える代表的な歌手の一人です。 彼女のキャリアの初期から長年ご一緒してきて、まさに円熟の時を迎えている今、 これまでの表現をさらに深めた歌唱を聴かせてくださることを期待しています。
引き続き、関西フィルとのリハーサルの様子なども、お伝えしていればと思います。 (*1/23追記)おかげさまでこのコンサートは前売券は完売し、僅少ながら当日券が販売されるとのことです。詳細は関西フィルのSNSでのご案内をご覧ください。 この演奏会がやっと実現でき、嬉しいかぎりです。今回もご来場くださる皆様の安全と願うとともに、様々なご事情でお越しになれない皆様にも心を寄せながら演奏いたします。 |
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飯守泰次郎 |
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飯守泰次郎です。 本日1/17は新交響楽団とのコンサートで、スメタナの連作交響詩「わが祖国」全曲を指揮いたします。 「わが祖国」の中では2曲目の「ヴルタヴァ」(モルダウ)が特によく演奏されますが、近年は、6曲あるこの大作が全曲演奏される機会も増えてきたように思います。 この1つの作品で、スメタナが生まれたボヘミアの歴史と自然、民族のすべてが表現し尽くされている、といっても過言ではありません。 プラハ市街を望む“ヴィシェフラド”(高い城)を象徴するモティーフが、示導動機のように全曲に統一感を与え、民族を超えてだれもが心打たれる圧倒的な名曲です。 新響とはもう30年近いお付き合いになります。 昨年の7月にはブルックナーの序曲ト短調、「ヘルゴラント」、交響曲第9番という徹底したプログラムのコンサートを予定していましたが、コロナ禍で中止となりました。 今回は昨年の12月から私とのリハーサルも長い期間をかけて準備してきましたので、厳しい状況の中ではありますがコンサートが実現できることを嬉しく思います。 様々なご事情で東京芸術劇場までお越しになれないお客様にも思いを寄せながら、演奏したいと思います。 ご来場くださるお客様、どうかくれぐれもお気を付けてお越しください |
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飯守泰次郎 |
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![]() 新年にふさわしい華やかな「皇帝」を演奏してくださった小川典子さんと |
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![]() 東京都交響楽団コンサートマスターの山本友重さんと |
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昨年は公演降板で大変ご心配をおかけしました。お蔭様で私は先月上旬に急性胆嚢炎の手術が無事に終わり、以降慎重にリハビリに努めてまいりました。 明日1/3は、東京文化会館《響の森》「ニューイヤーコンサート」で東京都交響楽団を指揮いたします。 前半がベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」、 後半はワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より 第1幕への前奏曲と 歌劇『タンホイザー』序曲 、というプログラムです。 「皇帝」では、小川典子さんと初めて共演します。 小川さんは国際的に長く活躍していらっしゃる、文字通り日本を代表するピアニストで、レパートリーも幅広いので、「皇帝」でどんな表現をしてくださるか、とても楽しみです。 都響は歴史的にマーラー、ブルックナーをはじめ、シンフォニー・オーケストラの大曲の経験が豊かで、ワーグナーを余裕をもって演奏できる優秀なオーケストラです。 すでに何度もワーグナー作品でもご一緒しており、『ニーベルングの指環』の抜粋などのライヴが2枚のCDになって、大変ご好評をいただいています。 世界的にも演奏機会が激減しているであろうワーグナーをお聴かせできる喜びを、新たにしております。 今年はウィーン・フィルのニューイヤーコンサートも無観客で行われたほどの未曾有の状況での幕開けとなりました。 それだけに明日、私が若い頃から数え切れないほど演奏してきている東京文化会館に、お客様をお迎えしてニューイヤーコンサートをお楽しみいただけることは、 まさにかけがえのないことだと思います。 ホールからのご案内も改めてご確認のうえ、どうかご無理のないようにお気を付けてお越しいただき、皆様とお目にかかれますように願っております。 |
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飯守泰次郎 |
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